最期の贈り物 ‐君への愛‐
どこまでも騒がしい人だなぁ。
周りの人達は、燐のこたえを興味津々に待っているよう。
別に、彼女じゃないし、友達でもないんだけどね。
「彼女じゃねぇよ。 つか、うるせぇから中入れ」
彼女じゃない、という言葉に皆はあからさまに残念がった。
金髪の騒がしい人は、ブーブーと文句を言っている。
いやいや、こんな私が燐の彼女になれるわけないでしょうに。
きっと、燐の隣にたてる人は、美人で気の利くお姉さんみたいな人だろうなぁ。
皆が中に入れるよう、ドアを開けて立っていると、中に入る度に私のことをまじまじとみんなが見てくる。
や、やめてほしい……。怖い。
だってみんな顔整いすぎじゃない? 細いし、背も高いし。
次元が違う。 そう感じた。
「ねぇ、君も一緒に話すんだよ? おいでよ」
私はお邪魔かと思って、上に行こうとすると、1人の男の人によばれた。
よばれてしまうと断れないので、怖い人たちの中に私も入った。
「で、君は燐の何? 可愛いよね、もしかしていとこ?」
リビングに全員が揃うと、真っ先に金髪の騒がしい人が聞いてきた。
その勢いに押されてしまう。
数人かのため息が聞こえてきた。
「わっ、私は、昨日燐に拾ってもらったものです。 だから、彼女でも友達でもなんでもなくて」