最期の贈り物 ‐君への愛‐


「別に」




私が反抗的な態度をとると、彼は声を荒らげた。




「あぁ!?ガキはガキらしく、家で寝ろっつってんの」




目の前にいる人も、学生っぽいんだけど……。


高校生になったら、大人になるのかな。


中学生って言われると、ガキっぽいもんなぁ。


この人の言う通りだけど、私はあの家には帰りたくない。


何が何でも、帰りたくない。


これなら、全然知らない人に連れていかれる方がマシなほどに。




「帰りたくないんだもん」




「じゃあ、ずっとここにいたいってわけ?」




さすがにイライラしてきたのだろう。


言葉が刺々しくなってきた。


面倒臭いなら変えればいい。私はここに一人でも怖くない。




「知らない人に連れてってもらう」




「……あっそ。ばっかじゃねぇの。こんなめんどくせぇヤツともう関わりたくねぇし、帰るわ」




スタスタと帰っていった。


私も勝手に喋りかけられて、注意されて怒られて。


私だって迷惑してるんだから!
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