愛しの許嫁~御曹司の花嫁になります~
「あの、鷹野部長と私って、初めて会います……よね?」

 恐る恐る私がそう言うと、鷹野部長は目を見開き、ショックを受けたような顔をして私を見た。

「なんだって? もう俺を忘れたのか? あんなにお兄ちゃんお兄ちゃんとせっついて、結婚しようって言ってたのに?」

「け、けけ結婚――」

 はぁぁ!? な、何言ってるの――!?

 誰が? 誰に? どうしてそんなことを――?

 ぽかんとしている私をよそに、鷹野部長は私と会ったことに喜々としている。

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