愛しの許嫁~御曹司の花嫁になります~
 ――茜、お前は人見知りなんだから、遼一君と一緒に遊んでもらいなさい。

 ふと、父に言われた言葉が思い出されて、そのお兄ちゃんの名前も一緒に蘇る。

「遼……いち……。遼一お兄ちゃん!?」

 え……ええっ――!?

 お、思い出した……気がする――。

 ふさがらない口を慌てて手で押さえ、私はあまりの驚きにパチパチと何度も瞬いた。

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