愛しの許嫁~御曹司の花嫁になります~
資料室は四十三階にある。
鷹野部長を食堂で見かけて以来、鷹野部長も忙しいのか、社内メールや内線でのやりとりで話すことはあっても、会って話す機会が減った。けれど、それはそれで今の私の精神状態から言えば都合がいい。
鷹野部長の前で、きっと私は平常心ではいられなくなる。けれど、どうしてそんな気持ちになるのか私にはわからなかった。そんなことを思いながら、資料室のドアを開けた。室内には誰もおらず、電気を点ける。そこには、社内の重要な情報が集約されているファイルが並ぶ、背の高い棚がいくつも並んでいた。
資料室は電気を点けても薄暗く、まるで古びた倉庫のようだ。湿気を含み少しカビ臭い。
えーっと、純利益推移のグラフが載ってる資料は……っと――。
インデックスを目で追っていくと、一番棚の上にそれらしき分厚いファイルを見つけた。とてもじゃないけれど、背伸びをして手の届く場所ではない。私は壁に掛かっている脚立を見つけると、ファイルが手に届くところまで足をかけた。
あった、これだ――。
「よっと」
思わず声が出てしまうくらいに、その資料は重たく、一気に棚から引っこ抜いた。
するとその時。誰もいないと思って気を抜いていたところに資料室のドアがガチャリと開いた。
鷹野部長を食堂で見かけて以来、鷹野部長も忙しいのか、社内メールや内線でのやりとりで話すことはあっても、会って話す機会が減った。けれど、それはそれで今の私の精神状態から言えば都合がいい。
鷹野部長の前で、きっと私は平常心ではいられなくなる。けれど、どうしてそんな気持ちになるのか私にはわからなかった。そんなことを思いながら、資料室のドアを開けた。室内には誰もおらず、電気を点ける。そこには、社内の重要な情報が集約されているファイルが並ぶ、背の高い棚がいくつも並んでいた。
資料室は電気を点けても薄暗く、まるで古びた倉庫のようだ。湿気を含み少しカビ臭い。
えーっと、純利益推移のグラフが載ってる資料は……っと――。
インデックスを目で追っていくと、一番棚の上にそれらしき分厚いファイルを見つけた。とてもじゃないけれど、背伸びをして手の届く場所ではない。私は壁に掛かっている脚立を見つけると、ファイルが手に届くところまで足をかけた。
あった、これだ――。
「よっと」
思わず声が出てしまうくらいに、その資料は重たく、一気に棚から引っこ抜いた。
するとその時。誰もいないと思って気を抜いていたところに資料室のドアがガチャリと開いた。