真面目社長が恋に落ちたら
今日もギリギリの滑り込みセーフで選択授業の被服繊維学の授業に間に合った。

「洋子ちゃん、相変わらずギリギリね。」

そう言って妖艶に微笑むのは桜さん
子育てをある程度済ませて手が空いたのを気に昔短大を出たけど、更に学びたくて4大に編入した学習意欲の高い人。

そして容姿は美魔女さんです。
だって亡くなってるけど、うちの親と同世代の筈なのに桜さんは30代にしか見えない。

美魔女ってすごい・・・


「はい、何とか間に合いました!この授業好きだから遅刻は勘弁です。」

そうニコッと言うと。

「洋子ちゃんは偉いわねぇ。うちのバカ息子に爪の垢煎じて飲ませたいわ。」

ちょっと項垂れてる桜さん。

桜さんは二人の子のお母さんで末っ子が高校生らしく、手を焼いているらしい。


常々しっかりしてると褒めてくれる桜さんに私は随分助けられている。

この被服繊維学は天然素材から化繊まで最新の繊維を見本を実際に見ながら先生の話を聞いて学ぶ座学中心の講義。

ちょっぴりふくよかな佐伯先生が教えてくれる。
トークも軽快な被服繊維学の教授先生である。

夜間部としての特徴で同じくらいの世代も居なくはないが様々な年齢の幅広い人々が学びに来ている。
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