眠り姫の憂鬱
私は起きていられる時間が長くなり、部屋の中をゆっくり歩いたり、食事が食べられるようになっていき、

翌週には退院の許可がおりると、

やはり、ショウゴさんが一緒に住もう。と

昼間はお手伝いさんや、実家にいる運転手さんが一緒にいるように手配してある。

と言ってくれ、私が一人暮らしをしていた部屋はそのままにして、

一緒に住む事になった。

私の『お母さん』は『島田パパ』と地方で暮らしているようだったし…

ショウゴさんのご両親には退院の時にご挨拶をする事になっていて、

緊張するけれど、いつまでもご挨拶もしないわけにもいかない。


事故に遭ってから、今までショウゴさんが私の面倒をずっと見てくれているのだから…

高額な医療費も、個室代もみんなショウゴさんが心配ない。と負担してくれているようだし…


竹之内建設は中堅の建設会社だ。
(新しいスマートフォンで一応調べた。
ショウゴさんのプレゼントだ。
もちろん連絡先は両親とショウゴさんの連絡先しか入っていない。
…いつでも連絡してと言われたけど…毎日やってくるので、電話として使った事はない)

主に大きなホールや劇場を得意としている。
ショウゴさんは建築士でもあるらしく、ホールの設計などもしているらしい…
まあ、もちろん、マンションや、住宅の部門もあるけれど…
そこの社長の息子で、副社長ともなれば…
きっとお金持ちっていう事だろう。









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