君と見上げた空はもう一度
空を見る。
一人で見上げる何百回目かの満月。
ちらっと横を見ても、夢中に空を見上げる彼はいない。
さっきの母との会話。
前というのは前世のこと。
おそらく私の最初で最期の恋であろう相手、鈴森陸。
あなたは今何をしていますか?
どこにいますか?
元気ですか?
あなたが今一番幸せと言えるなら私は少しさみしいかな。
色んなことをどれだけ願っても返事は返ってこない。
夏の夜風がそっとふく。
部屋に戻りベットに入る。
そして、全てがわからない彼のことを考え、眠りについた。
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