今から一つ嘘をつくけど
どんなに酷い夜を過ごしたとしても、必ず朝はやって来る。この世界に住んでいる、朝を迎えたくない人の心なんて完全に無視をして。地球は止まる事無く回っているのだ。
私も、世界中の朝を迎えたくない人たちのうちの一人だったけど。カーテンの隙間から差し込む朝日で、否応無く起こされた。
今日の仕事はお昼からの遅番。だけど嫌に早く目が覚めてしまった。
ああ……仕事行きたくない。
もう本気で諏訪さんに会いたくない。
お店に諏訪さんが来るかは分からないけど。でも、今日来なくても明日は来るかもしれない。明日も来なくても、いつかは絶対に……
その時私は、どうしたらいいんだろう。
『――――ずっと好きだったんだ!!』
昨夜の諏訪さんの、叫ぶような声が聞こえたような気がして。私は耳を押さえた。
どうしてあんな嘘、ついたんだろう……何度考えても同じところをぐるぐると回ってしまう。
からかわれたんだ。だってあんなにモテる彼が、地味でつまらない私なんか好きになる理由が無い。だけど……
諏訪さんには会いたくない、会いたくないけど。
彼の本当の気持ちが知りたい……
うだうだといつまでもベッドでごろごろとしていると、不意に枕元にあった携帯が鳴った。寝転んだまま画面を見ると、武田店長からの表示。驚いて慌てて身体を起こした。
「は、はい、神楽木です! おはようございます!」
『――――あ、晃ちゃん? おはよう、朝早くにごめんね』
私も、世界中の朝を迎えたくない人たちのうちの一人だったけど。カーテンの隙間から差し込む朝日で、否応無く起こされた。
今日の仕事はお昼からの遅番。だけど嫌に早く目が覚めてしまった。
ああ……仕事行きたくない。
もう本気で諏訪さんに会いたくない。
お店に諏訪さんが来るかは分からないけど。でも、今日来なくても明日は来るかもしれない。明日も来なくても、いつかは絶対に……
その時私は、どうしたらいいんだろう。
『――――ずっと好きだったんだ!!』
昨夜の諏訪さんの、叫ぶような声が聞こえたような気がして。私は耳を押さえた。
どうしてあんな嘘、ついたんだろう……何度考えても同じところをぐるぐると回ってしまう。
からかわれたんだ。だってあんなにモテる彼が、地味でつまらない私なんか好きになる理由が無い。だけど……
諏訪さんには会いたくない、会いたくないけど。
彼の本当の気持ちが知りたい……
うだうだといつまでもベッドでごろごろとしていると、不意に枕元にあった携帯が鳴った。寝転んだまま画面を見ると、武田店長からの表示。驚いて慌てて身体を起こした。
「は、はい、神楽木です! おはようございます!」
『――――あ、晃ちゃん? おはよう、朝早くにごめんね』