飛べない鳥に、口づけを。





あー……

あたしは樹君にとって、ただの変態だろう。

解説者みたいにペラペラ話す、変態なんだ。





意気消沈したあたしに、樹君は言う。




「ありがとう」



「……え?」





思わず上げた瞳に、樹君のまっすぐな視線がぶつかる。

そんな樹君に見惚れてしまう。




樹君、整った顔してるな。

鼻も高い。

髪もサラサラで綺麗……



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