飛べない鳥に、口づけを。





静かに発せられたその言葉は、あたしの胸を深く抉る。



小沢さんの気持ちが楽になる言葉をかけてあげたい。

だけど、どんな言葉も綺麗事にしか思えなくて、不甲斐なさでいっぱいになったあたしは、



「辛いですね」



なんて言葉しかかけられなかった。



もっと自分が器用だったら良かったのに。

それは仕事に対しても、私生活に対しても、だ。


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