チェックメイト
私はこの字を見ながら勉強してきたのだ。
あの頃はまさか先輩が次期社長だなんて知らなかった。
とはいえ知らされたのはつい最近のことなんだけれど。
「亜弥。あのイケメンと知り合いなの?!」
人が落ち着いたところで同じく受付をしていた幼馴染の高橋凜が耳打ちをしてきた。
そうだよね、容姿端麗で立ち姿やセンスも完璧な男性はなかなかお目にかかれない。
しかも今日は結婚式仕様ともあっていつもより格段にイケメン度が上がっていた。
「あー、うん。上司。」
「うそ!あんな人いたら仕事なんて手につかないじゃん!」
「えー?かなり厳しいから顔も見たくない時期とかあったよ?」
「贅沢だな!」
「贅沢と言えばさ…新郎側の参列者。」
そう言って私たちはゆっくりと参列者の集まりに目を向けた。
すごい。
180近い藤原先輩はその容姿も手伝って会社では眩しいくらいに輝いているのだけど、同レベルの人材がズラリと並んでいるじゃないか。
「あの集団眩しいわ…。」
「先輩が馴染んでる…。」
上品な佇まいでウェルカムドリンクを口にする姿はため息ものだ。
新婦の美月から旦那さんになる人はベンチャー企業の社長だとは聞いていたけど、まさかあの集団もそうなのだろうか。
「ね、あの人たち皆さ、潤くんと一緒で社長なのかな?」
私の考えたことをそのまま凜が声にしたので思わず深く頷いてしまった。
だとすれば美月を取り巻く環境は目の前に広がる風景なのかもしれない。
あの頃はまさか先輩が次期社長だなんて知らなかった。
とはいえ知らされたのはつい最近のことなんだけれど。
「亜弥。あのイケメンと知り合いなの?!」
人が落ち着いたところで同じく受付をしていた幼馴染の高橋凜が耳打ちをしてきた。
そうだよね、容姿端麗で立ち姿やセンスも完璧な男性はなかなかお目にかかれない。
しかも今日は結婚式仕様ともあっていつもより格段にイケメン度が上がっていた。
「あー、うん。上司。」
「うそ!あんな人いたら仕事なんて手につかないじゃん!」
「えー?かなり厳しいから顔も見たくない時期とかあったよ?」
「贅沢だな!」
「贅沢と言えばさ…新郎側の参列者。」
そう言って私たちはゆっくりと参列者の集まりに目を向けた。
すごい。
180近い藤原先輩はその容姿も手伝って会社では眩しいくらいに輝いているのだけど、同レベルの人材がズラリと並んでいるじゃないか。
「あの集団眩しいわ…。」
「先輩が馴染んでる…。」
上品な佇まいでウェルカムドリンクを口にする姿はため息ものだ。
新婦の美月から旦那さんになる人はベンチャー企業の社長だとは聞いていたけど、まさかあの集団もそうなのだろうか。
「ね、あの人たち皆さ、潤くんと一緒で社長なのかな?」
私の考えたことをそのまま凜が声にしたので思わず深く頷いてしまった。
だとすれば美月を取り巻く環境は目の前に広がる風景なのかもしれない。