暗闇の中の少女
「……俺らが怖いか…?」



恐る恐る聞いてきた時雨



思わず俯いていた顔をあげる



そこには寂しそうに笑う時雨の顔



ぎゅっと胸が締め付けられる



『怖くない……ただ…』



この関係が壊れるのが怖い…。



やっとの事で言えた言葉は頼りなく震えていた



「そんな事させねぇよ。俺が壊させない」



力強く言った時雨の言葉に安心感を覚えた



『…ありがとう…』



時雨の後を追いかけるように歩く



一呼吸置いて中に入る



すると広がる空間



楽しそうに和気あいあいとしている人達



「ここが俺らの城。





























ーー白龍だ」
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