暗闇の中の少女
「……少しずつでいいんじゃないですか…?麗美さんだって記憶喪失で混乱してるだろうし……。それに…その記憶が麗美さんにとって嫌な記憶だから思い出したくないって思ってるのかも知れませんしね……。」



悲しげに言う頼くん



『……うん』



「麗さん、そろそろ戻った方がいいかもしれませんよ?」



『え?』



いきなり呼び方を変えた頼くんに驚きながらも頼くんが見ている方に目を向ける



そこに立っていたのは



「もー!麗ちゃん、遅いよ!迎えに来ちゃった」



えへとでもつきそうな勢いの秋樹



「では、麗さん。俺行きますね」



『あ、ちょっと待って』


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