暗闇の中の少女
と、思ったのと同時ぐらいに…



「これ、俺のバイク。乗れよ?」



『うんっ』



このバイク…私が速斗に選んだバイクだ…



そんな小さな事でも嬉しく思う



「ちょっと遠出するから」



『うん』



ヒョイっと速斗のバイクに乗ると速斗は緩やかにバイクを走らせた



ドクドク斗脈打つ心臓



痛いくらい早いけどこの速さが心地いい



私は速斗の背中に頭を預け速斗の後ろで風を感じていた



「麗美、着いたぞ」


そう言ってバイクを停めた場所には海が広がっていた



『うわぁ…綺麗…』



「だろ?ここよく来たんだ…」



『そうなんだ…』




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