暗闇の中の少女
『…はぁ…』



思わず出たため息



『…俺が麗美を麗だって隠してた理由はな。麗美が記憶喪失だったから。』



「……えっ?」



これにはさっきまで冷静に話していた時雨の表情が崩れた



「…俺たちが信じてやらなかったから…?」



『…それもあったかもな。……なぁ…時雨。お前は麗美がイジメられてた事知ってたか?』



目を見開いている時雨



どうして今こんな話を時雨に話しているのかは自分でも謎だ。



……コイツは麗美を誰も信じなかった中で信じてみようって思ってくれたやつだったからかも知れない



「…イジメ…?」



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