暗闇の中の少女
速斗が現れたのを見た男たちが私の腕を掴んでいた手に力を入れた



『っ…いった…』



「おい!その手離せ」



私の痛がる様子を見逃さなかったのか速斗が少し慌てたように言う



「嫌だね」



そのまま引っ張っていこうとする



速斗は手に持っていた飲み物を置いて私の反対側の腕を掴み速斗は自分の方へと引き寄せた



私を引き寄せたと同時に凄い殺気を男たちに向けた速斗



「ひぃぃ」



情けない声が出ている男たちは完全に震え上がっていた



『速斗…っ』



まだ、殺気を出している速斗に声をかける



「…っ…ごめん」


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