暗闇の中の少女
「…ほら…」



腕を広げてくれた速斗



『…ありがと』



そっと呟くように言って速斗に抱きつくそっと私の背中に回した腕に速斗が少しだけ力を入れた



さっきまで男に掴まれて鳥肌がたっていたのに速斗の温もりが私に安心感を与える



どのくらい時間が経っただろうか。



〜〜♪



私の携帯の着信音が静かな空き教室内に響いた



ビクッとしながら電話に出ると…



「麗美?!今、どこにいるの?」



『あ…ごめん』



かかってきたのは弥生からで…。



多分休憩時間を過ぎても帰って来ない私を心配して掛けてきた事がわかるものだった



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