暗闇の中の少女
「ホントになにも覚えてないのか…?」



もう一度考えてみるけど頭が割れるように痛いだけ…



『…っ……いった…』



「お、おい、麗美!ごめん。なにも考えなくていいから!」



焦ったような声を出す速斗さん



颯さんはオロオロしている速斗さんを見て若干笑ってるけど心配そうに私を見つめてた



「速斗。麗美にあんまりそういうの言うなよ?自然に思い出すかもしんねぇし。」



「…わかった…」



悲しそうに笑った速斗さん



「じゃあ、麗美。俺まだ仕事あるから。暇だったら電話しろよ?」



それだけ言い残して颯さんは病室を出ていった



残ったのは私と速斗さんだけ


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