暗闇の中の少女
『は、速斗さん』



沈黙すぎて思わず速斗さんに話しかけた



「ん?」



のは、いいんだけど…



『あ…えっと…』



なにを聞くのかなにも考えてなかった私



ど、どうしよう…!



「麗美?」



考えていると速斗さんの綺麗な顔が私を覗き込んでいた



吸い込まれそうな瞳に思わず息を呑む



「麗美?」



声をかけといて今だに黙ってる私を不思議そうに見つめる速斗さん



『あ、いや…速斗さんはなんのお仕事してるんですか?』



ぱっと思いついたのがそれしかなかった



「俺?俺は高校の理事長やってる」


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