暗闇の中の少女
「だってさ、俺たちは皆別の人間なんだぞ?分からなくて当然だと思う。でも、だからこそ言葉で伝え合わなくちゃいけないと思う。」



『言葉で伝える…』



「…あぁ。届かなくてもまずは伝えねぇとなんも始まんねぇよ。」



『…そ、だよね…。うん。』



「麗美は振り向いて欲しいんだろ?なら自分の気持ちを伝えてぶつかれよ。」



『…うん。ありがと、時雨。私、行ってくる…!』



「…あぁ。頑張れ」



時雨に背中を押され速斗の元に向かう



そんな私の背中を寂しそうに時雨が見ていた事に気づかずに…



< 265 / 330 >

この作品をシェア

pagetop