暗闇の中の少女
「反則だろ…///」



ぼそっと呟かれた声は麗美に届く事なく消えた



『速斗ー?』



あまりにも反応がなくて不安になって速斗を呼んでみる



…やっぱりあのお願いの仕方がダメだったのかな…?



速斗の背中を見つめながらそう考える



「…麗美。明日も来るから…じゃあ」



結局速斗は振り返る事なく早口で私にそう言うと病室を出ていった



…病室出るときぐらい私の方向いてくれたっていいじゃん。



ちくっとした痛みだけが私の胸に残った



「麗美ー…あれ?」



速斗と入れ違いで入ってきた颯さん



『どうしたんですか?颯さん』


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