曖昧ストラテジー【短編】
「失礼しまーす」といつもより小さな声で入ってきた、江口。
怒られる、と思っているんだろう。
いや、教師なら普通はそりゃあ怒るけども。
「授業中、毎時間睡眠記録更新おめでとう」
「あ、ははは、ありがとうございます」
「電光石火のような速さで眠りに入るよな。もはやすごいぞ」
「お褒めにあずかり光栄です」
「そんな江口に、すてきなプレゼントをやろう」
瞬間、江口の顔が引きつった。
「その机の上に置いてあるプリント20枚。
解けたら帰っていいぞ」
ひっ、と喉から悲鳴が出ている。
顔面蒼白。
「ま、本来は俺が付き添って1からビシバシ鍛えていくんだけど」
「…………それはいやだな」
「本音でてんぞ」
江口がおっと、という風に口をふさぐ。
怒られる、と思っているんだろう。
いや、教師なら普通はそりゃあ怒るけども。
「授業中、毎時間睡眠記録更新おめでとう」
「あ、ははは、ありがとうございます」
「電光石火のような速さで眠りに入るよな。もはやすごいぞ」
「お褒めにあずかり光栄です」
「そんな江口に、すてきなプレゼントをやろう」
瞬間、江口の顔が引きつった。
「その机の上に置いてあるプリント20枚。
解けたら帰っていいぞ」
ひっ、と喉から悲鳴が出ている。
顔面蒼白。
「ま、本来は俺が付き添って1からビシバシ鍛えていくんだけど」
「…………それはいやだな」
「本音でてんぞ」
江口がおっと、という風に口をふさぐ。