曖昧ストラテジー【短編】
「おい江口。
授業に集中しなきゃダメだぞ」
前から先生のお叱りの声がとんだ。
江口は慌てて前を向く。
その頬は、ほんのり赤く染まっていて。
ああ、そんな表情も可愛いな、とか思ってしまっている自分は、かなり重症だと思う。
要するに、サラッと言ってしまえば好きなのだ。
隣の席に座る、江口の事が。
とか、思ってみたりして。
うわ、恥ずかしい。
赤くなりそうな顔を隠すように、長すぎるセーターの袖で頬をおさえた。
授業に集中しなきゃダメだぞ」
前から先生のお叱りの声がとんだ。
江口は慌てて前を向く。
その頬は、ほんのり赤く染まっていて。
ああ、そんな表情も可愛いな、とか思ってしまっている自分は、かなり重症だと思う。
要するに、サラッと言ってしまえば好きなのだ。
隣の席に座る、江口の事が。
とか、思ってみたりして。
うわ、恥ずかしい。
赤くなりそうな顔を隠すように、長すぎるセーターの袖で頬をおさえた。