支社長は取り扱い要注意!
「ただいま」

支社長が帰ってきた。

「お帰りなさい」

リビングに入ってきた支社長に声をかけた。

今さらながら思ったけれど、このやりとりはまさに夫婦だ。

「タコライスか」

テーブルのうえに並べられている料理を見た支社長に、
「はい、タコライスです」

わたしは首を縦に振ってうなずいた。

着替えを済ませた支社長が戻ってきて椅子に座ると、
「いただきまーす」

両手をあわせて、一緒にあいさつをした。

支社長がスプーンを手に取ってタコライスを口に入れた。

「うん、美味い!」

そう言ってモリモリと食べてくれる支社長が嬉しくて、わたしの心臓がまたドキッ…と鳴ったのがわかった。

ああ、わたしは本当に支社長に恋をしている。
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