支社長は取り扱い要注意！

ヤバいよヤバいよー！

出川哲朗のマネをして、この状況が何とかなると言うならば誰だって苦労しないよ！

「ウチの会社が副業禁止なのは知ってるな？」

端正な顔を近づけて覗き込んできた支社長に、
「し、知ってます知ってます！」

わたしは早口で答えた。

「で、ですが、わたしの場合はどうしても副業をしなければならない事情と言うものがこざいまして…」

そう言ったわたしに、
「借金でもあるのか？」

支社長が聞いてきた。

「しゃ、借金はないです！

でも、どうしても副業をしないといけない事情が…」

首を横に振って、わたしは支社長の質問に答えた。

「借金以外で何があるんだ？」

「そ、それは…」

続けて聞いてきた支社長の質問に答えることができなかった。