支社長は取り扱い要注意!
衝動的だったとは言え、苦し紛れだったとは言え、思わず口走ってしまったことを絶句した。

ど、どうしよう…。

残りの3ヶ月は静かに平和に専念して、会社とバイトを辞めるつもりだったのに…。

それこそ誰とも関わらないで、ひっそりと終わらせるつもりだったのに…。

予想と違い過ぎる結果に絶句しているわたしに、
「時間も時間で、場所も場所だ。

こんな時間にこんな場所で騒いでいても仕方がない」

支社長がため息混じりに言った。

た、確かに…。

真夜中に近所のど真ん中で騒ぐのはどうかと、自分でも思った。

「話は明日会社で聞く」

そう言った支社長に、
「は、はい…」

わたしは返事をすることしかできなかった。

「逃げようと思うんじゃないぞ」

「はい…」

どうしよう、人生が終わったかも知れない…。

絶望とは、まさにこのことを指差すんだと思った。
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