「先輩、甘えるってなんですか?」
「え?・・・・・・嘘でしょ?」





実乃里が真面目な顔していう。




「ううん。本当だよ。でもそんなに気にすることないから!!私だって、いつかはそうなると思ってたしさ!!」





笑いながら話す自分は、最高に不自然で気持ち悪い。





でも、2人にはそんな顔させたくないから。





「・・・・・・ねぇ、沙代。」





「実乃里っ!!」




私は実乃里の言葉を遮った。




「・・・・・大丈夫。千裕も公も、私がちゃんとするから。2人にはこのこと言わないでね?」





実乃里は一瞬悩んだ顔をしたけど、頷いてくれた。





「うん。それは分かったけど。」




「ありがとう。あっ、鳳駕もこんなに嬉しい日にごめんね。こんな面倒臭い話して。」




鳳駕はさっきから表情一つ変えずに私を見ている。




・・・・・何を考えているのか、今の鳳駕は分からない。





ただ一言、




「・・・・そうか。」





それだけだった。




逆にそれで良かった。




クラスの中にだんだん人が集まってきて、予鈴が鳴った。




「じゃあ、ホームルーム始まるし鳳駕戻ったら?それと、おめでとう。合格出来て良かったね。」





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