「先輩、甘えるってなんですか?」
私はそっと実乃里の背中に手を回した。




あったかかった。




「・・・実乃里っ。・・・・ごめんね、ごめんっ。・・・・ありがとう。ありがとっ、実乃里っ。」




今までも、今も、ありがとう。




ずっと一緒にいてくれてありがとう。




「・・・・沙代。今の気持ち、私に教えて。」




落ち着いた声で実乃里が言う。




私は深く息を吐いた。




そしたら、自然と言葉が出てきた。




「私ね、・・・・・鳳駕の事が好きだよ。きっと、恋してるっ。でもね、さっきの姿みたら自信なくなった。くるみ先輩は私に持ってないもの全部あって、お似合いだった。凄く。だから、鳳駕がくるみ先輩のこと好きになっても仕方ないなって思ったよ。私なんて、、、、、、、」





ずっと忘れていた、鳳駕への気持ち。




最近考えることは離婚のことと、両親のことで。




また、自分のことを考えたら、こんな気持ちが自分の中にあったんだと驚いた。



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