「先輩、甘えるってなんですか?」
「それは仕方ねーだろ!まぁ、でも俺は学校にいても普通に話しかけるし。分かんないことあったら聞けよ?」





「大丈夫。自分でなんとか出来るよ。」




「ほぉー。後で教えてーって言っても知らねぇからなー。」





そう言って私の頭をくしゃくしゃっと撫でる。




「もうっ!子供扱いしないでください。先輩。」




わざと先輩って言ってみた。




「先輩だからいいんですー。はぁー。全く。沙代はもう少し人を頼れよ。自分で何でもするんじゃなくて。」




「自分で出来ることは自分でしたいって思うから。いいの!それが私だから。」





そう言うと鳳駕はもう何も深く話さなかった。




どうしようもない話をした。





いつもの鳳駕だった。




それが嬉しくて、私はいつもよりちょっとだけ多く笑った気がする。




新しい1歩を私は踏み出した。




高校っていう未知の世界で、これから私はちゃんとやっていけるだろうか。




・・・・・・・多分、大丈夫。





私がちゃんとすれば、きっと全て上手くいく。



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