「先輩、甘えるってなんですか?」
隣に座るから緊張しちゃうんだけど、そのドキドキが怖いのドキドキなのか、そうじゃないドキドキなのか分かんなくなってきた。




でも、やっぱりホラー映画は苦手だから。




クリスマスの日くらい、いいよね?





私は鳳駕の左手をそっと手を重ねる。




いつもなら裾を引っ張るんだけど。





いいよね?




どうしようか緊張していると、




そっと鳳駕が私の手を握った。




パッと鳳駕の顔を見ると、いつものイタズラ笑じゃなくて優しい笑顔で私を見ていた。




照れくさかったから、ちょっとだけ、握る手を強く握り返した。




例え、





この恋が片思いでも、




この距離にいれるなら、私はそれでもいい。




そう、




心に決めた。


















そして、クリスマス。




昨日はそのまま実乃里の家に泊まった。




私が家に帰ってきたのはお昼頃。




起きたのは9時くらいだった。





起きた時、鳳駕はもういなかったし。




忘れてたけど、今日、くるみ先輩と会うんだもんね。




リビングに入るとお父さんがダンボールに荷物を入れていた。




家にお母さんは居なかったからもう仕事に行ったんだと思う。




私はそっとお父さんに寄った。




「・・・・・・・・・・おはよ。」





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