「先輩、甘えるってなんですか?」
本当は、



本当は、




喧嘩なんてして欲しく無かった。




昔みたいに笑ってて欲しかっただけなのに。




私のことを見て、笑ってよ。




そう、言いたかった。




運び積まれていくダンボール。




それももうあと二つ。




もう3時くらいになってきたんだろうか。





休みながらやってたけど、一切お父さんとは喋らなかった。





そして、最後の一つを車に積む。





全部運び終わったと、お父さんに言おうとして家に入る。





「お、・・・・・・・・・」





呼びかけて、私はやめた。





お父さんがリビングにある写真立てを見ていたから。





私と、千裕と、公と、お母さんと、お父さん。





そしてその写真立てを・・・・・・・・・裏返しにして、置いた。




それは、もう、終わりなんだって言われてるようだった。





この関係は、この家族は、もうバラバラになったんだって。





そう言われてるみたいだった。




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