「先輩、甘えるってなんですか?」
駅の端のほうにしゃがみ込むと、ポケットにある硬いものに気づく。
・・・・・・・スマホ。
今何時何だろう。
すると、私の頭の中にある言葉が思い出される。
「なぁ、水族館って楽しいか?」
鳳駕の言葉。
・・・・・・・・・鳳駕は、それをどんな思いで、私に言ったの?
それは、
どういう意味なの?
くるみ先輩と行くんじゃないっけ?
クリスマスの予定なんて話してくれなかったくせに、わざわざ水族館とか言う?
でも、
私は、
勘違いでもいいから。
私は立ち上がって、水族館に走る。
時間的にもう閉まってるはず。
でも、
それでも、
行ってみなきゃ分からない。
駅から近い水族館。
その門の前に、人の影。
私は足を止めて、歩く。
「・・・・・・・・・なんで?」
「よぉ。やっと来たか。」
鳳駕。
鳳駕。
「っ、ぅうー・・・・・・。なんでっ、何でいるの!?」
「さぁ、俺が口滑らせちゃったからなー。」
鳳駕が私のところに寄ってきた。
私の目からはずっとずっと出なかった涙が。
鳳駕がそっと私の頭に触れる。
その手に安心して、また涙が零れる。
鳳駕。
鳳駕の手だ。
「・・・・・・・鳳駕っ。」
「ん?」
「今日だけ、甘えていいですか?」
「・・・・・・もう、独りで抱えなくていい。」
「俺は、どこにも行かないから。そろそろ、素直になれ。」
・・・・・・・スマホ。
今何時何だろう。
すると、私の頭の中にある言葉が思い出される。
「なぁ、水族館って楽しいか?」
鳳駕の言葉。
・・・・・・・・・鳳駕は、それをどんな思いで、私に言ったの?
それは、
どういう意味なの?
くるみ先輩と行くんじゃないっけ?
クリスマスの予定なんて話してくれなかったくせに、わざわざ水族館とか言う?
でも、
私は、
勘違いでもいいから。
私は立ち上がって、水族館に走る。
時間的にもう閉まってるはず。
でも、
それでも、
行ってみなきゃ分からない。
駅から近い水族館。
その門の前に、人の影。
私は足を止めて、歩く。
「・・・・・・・・・なんで?」
「よぉ。やっと来たか。」
鳳駕。
鳳駕。
「っ、ぅうー・・・・・・。なんでっ、何でいるの!?」
「さぁ、俺が口滑らせちゃったからなー。」
鳳駕が私のところに寄ってきた。
私の目からはずっとずっと出なかった涙が。
鳳駕がそっと私の頭に触れる。
その手に安心して、また涙が零れる。
鳳駕。
鳳駕の手だ。
「・・・・・・・鳳駕っ。」
「ん?」
「今日だけ、甘えていいですか?」
「・・・・・・もう、独りで抱えなくていい。」
「俺は、どこにも行かないから。そろそろ、素直になれ。」