「先輩、甘えるってなんですか?」
「鳳駕・・・・・好きだよ。」
あれ?




あったかい。




なんだろう。





いい匂いがする。





それは、ココア?




そっと目を開けると、そこは見知らぬ天井。




バッと起き上がると、目の前には鳳駕の姿。





ってことは、鳳駕の部屋?





「起きたか?」




「え?」





「お前、あの後気ぃ失ったんだよ。俺がおぶってきたけど。」






気を失った?




カーテンの隙間から見えた外の景色。




まだ、夜だ。





「えっ、あぁ!ごめんっ。重かったでしょ?駅からここまでなんて。」





私がそう言うと鳳駕が私の横に来た。





「また俺の心配すんの?」





「え?」





「もういいから。言いたいこと全部ぶちまければいいだろ。」




私、鳳駕に、甘えていいって聞いたんだっけ。




今日だけ、今日だけでも鳳駕に話して楽になろう。




「・・・・・今日ね、お父さんの手伝いしてきた。」




「うん。」




鳳駕が頷きながら聞いてくれた。




私はぎゅっと布団を掴んで話す。





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