「先輩、甘えるってなんですか?」
鳳駕の言葉に自然と涙は止まった。




「ありがと。落ち着いた。」





「良かった。」





あれ?




っていうか、今日ってクリスマスだよね?





「えぇっ!?鳳駕っ!!今日ってくるみ先輩とデートじゃないの!?」




「え?俺そんなこと言ったっけ?」




「だって、くるみ先輩と行くのって言ったら秘密って。」





「だからといってデートなわけないだろ。くるみには会ってないし、今日会う予定もないよ。」




「え?」




鳳駕がくすくす笑いながら私を見る。




「何?そんなに気になってたの?」




「・・・・・・・・そうだよ。気になってた。」




えぇーーーーーーーー!?




どうして、私!!




今日の私素直すぎる!!




恥ずかしすぎて、死にそう・・・・




鳳駕は口をポカーンと開けたまま私を見る。




でも、そんな鳳駕に私は続けた。




「気になるよ。そりゃあ。鳳駕のことだもん。」





「ふっ、そっか。・・・・でも俺はくるみと出かける予定は無かったよ。ただ、水族館とか言っとけば沙代がちゃんと俺に助け求めるんじゃないかって思ってた。」





「じゃあ、ずっと待ってたの?」





「いや、全然来ないからカフェ行ったり買い物してだけどな。あの辺。」




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