「先輩、甘えるってなんですか?」
「私は別に大丈夫。」
高校生活はやっぱり慣れない。




友達も何人か出来たけど、いつもいるのはやっぱり実乃里。




それと、私が高校があんまり好きじゃないのはこの人のせい。





「沙代ー!これから体育?」




「用もないのに話しかけないでください。先輩。」




廊下ですれ違えば声をかけてくる鳳駕。




鳳駕の隣には友達らしき人と、いかにも鳳駕を狙っている女の先輩。




私に話しかける度にその先輩に睨まれるから私は嫌なのに。




「相変わらず冷たいなー。じゃあ、頑張ってね。」




そう言って私の横を通り過ぎる。




「あぁー、私あの女の先輩嫌だー。なんか凄く怖くない?」




横にいた実乃里が言う。




やっぱり実乃里も分かってたか。




「うん。でも鳳駕モテるもんね。私には分からないけど。」




「まぁ、お兄ちゃんはねー。あっ、そろそろ行かなきゃ!!」




体育館に向かって走る。




日に日に暑くなってきて夏が近づいてきている。




ということは夏休みがもう少し。




ということは・・・・・・・・・




「もう少しで期末試験だからなー。ちゃんと勉強しとかないと後で大変なことになるぞー。」




はい、テストが始まります。




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