「先輩、甘えるってなんですか?」
私よりも問題なのはこの人。




「沙代ーーーー!!私、文系全然分かんない!!」




実乃里は中学の時から根っからの理系女だ。




文系が恐ろしくできなくていっつも私が教えていた。




その代わり、実乃里が理系科目教えてくれるからいいんだけどね。




「じゃあ、これから勉強しよっか。」




「ありがとうー!どこでする?」




私達は部活に入っていないから、いっつも2人で帰る。




廊下を歩きながらどうしようか話していると、




「それ、俺もまーぜて!」




「えっ!?ちょっ、お兄ちゃん!?どこから出てきたの?」




「ずっと後ろにいたよー。でっ、俺んちでやればいいじゃん!!」




「えー。でもさー、お兄ちゃんふざけるじゃん。」




「でも俺一応先輩なんだから、どこが出るとか教えてあげれるよ?さぁさぁ、どうする?」




これは・・・・・・嫌だけど、得かもしれない。




実乃里と顔を見合わせて、仕方なくそうすることにした。




「でもっ!!邪魔はしないでよ!!」



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