「先輩、甘えるってなんですか?」
「じゃあ、私の部屋でやるから。先に沙代行ってて。」




「うん。分かったー。」




子どもの時から来てるから実乃里の部屋がどこにあるかすぐに分かる。




扉を開けてベッドの下に座った。




実乃里の部屋はシンプルな感じで、ごちゃごちゃしてなくて本当に女子?って思っちゃうくらい白がいっぱい。



私も基本白なんだけど、大好きな黄色のアイテムがところどころに入っている。




「おっじゃまー。」




手に参考書や教科書を持った鳳駕が入ってきた。





「これ俺が使ってた参考書とか、過去問。まぁ、だいたいこれと同じところ勉強すればいいでしょ。」




以外にも綺麗に取ってあってびっくりした。




こういう所は几帳面なんだな。




「ありがと。じゃあ、今日は英語からする。」




「了解。じゃあ、これやるよ。一番わかりやすいから。」




「うん。ありがとう。」




そう言ってノートを開く私を鳳駕がニコニコしながら見ている。




「何?そんなに見られても。」




「いや、・・・・・・・結構ありがとうとか言うようになったなーって。前よりちょっとだけ素直になってきてるのかなって。」





「そう?まぁ、・・・・・・確かに最近は結構ありがとうとか言うようになったかも。」




「うん。いい事だと思う。」




それだけ言って鳳駕は自分のテスト勉強を始めた。



それと同時に実乃里がお菓子を持って部屋に入ってきた。






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