「先輩、甘えるってなんですか?」
すると、私達の話を聞いていた千裕と公が走ってきた。




「花火行くの!?私も行きたいっ!!」




「俺もっ!!」




「あぁーー。そうだっ!千裕っ、公っ、ちょっとおいで!!」





実乃里が千裕と公の手を握って廊下に行った。




ん?




「どうしたんだろう?」




「さぁな。変な事じゃないといいけど。」




鳳駕が食器を洗い終わって、椅子に座った。




「よしっ。じゃあ、ちゃんと言うんだよ!!」




実乃里、何を言わせようとしてるんですか?




実乃里達が帰ってくると千裕が私のところに来た。




「お姉ちゃん!私、実乃里お姉ちゃんと花火見たいっ!!」





「俺も実乃里お姉ちゃんがいい!!」





「えっ!?2人ともどういうこと?」





「だって実乃里お姉ちゃんがお菓子いっぱい買ってくれるって言うから。いいでしょ?」





私はパッと実乃里の方を見ると、




「ということで、沙代は鳳駕と2人で行ってきてください!!」





「「はぁっ!?」」





私と鳳駕の声が重なる。





「だって仕方ないじゃん。2人が私と行きたいって言うんだもん。」




そう言いながら実乃里が私のところに来て、小声で呟いた。




「今日のお礼として、一緒に行って何かお兄ちゃんに買ってあげたら?今日めっちゃ心配してたし。」




確かに・・・・・そうだけど・・・・・





2人でなんて気まずすぎるでしょ。




でも、お礼とかそういうのはちゃんとしないといけないよね。





「・・・・分かった。」




「えぇっ!?」




私が言うと鳳駕が驚いた顔で私を見る。




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