「先輩、甘えるってなんですか?」
「二人で花火は嫌?」




「えっ!?嫌じゃないけど、沙代はそれでいいの?」




「うん。千裕と公が実乃里と行きたいならしょうがないし。それに、お礼もしたいし。」





「お礼って?」





「秘密。仕方ないから一緒に行くよ。私は花火が見たいだけだからね?」




それだけ言って私はそっぽを向いた。




それを見ていた実乃里がなぜか爆笑している。




「りょーかい。約束だからな。忘れんなよ。」




鳳駕がそう言って公と遊び出した。




「じゃあ、沙代よろしくね?」





「うん。分かった。」




鳳駕と公が上がるまで私は実乃里の部屋に布団を敷いて、後で2人でみるDVDをセットした。




交互にお風呂に入って、鳳駕が2人を寝かせてくれた。




「ありがと。寝かせてもらっちゃって。」




「いや。いっつもやるのって大変だろ?」





「まーね。でも嫌いではないから。」





私の座っているソファーの隣に鳳駕が来た。




「あのー、さ、花火俺と一緒でいいの?他にも、一緒に行くような友達いるんじゃない?」




鳳駕がよそよそしく聞いてくる。




またその話か。






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