「先輩、甘えるってなんですか?」
「さっき1時間やったから。今日はもう休むー。明日からやるー。」




「そう。」




鳳駕は話しながらジュースとかお菓子とか持ってきて映画見る気満々。




そして、お風呂から上がってきた実乃里が私の左に座った。




「あー、気持ち良かったー!じゃあ、映画見よっ!!お兄ちゃんも見るの?」





「おぅ。何見んの?」




「一つはラブストーリーで、もう一つはホラー。」




「へー。面白そうじゃん!はい、見よ見よ。」




ちょっと、待って・・・・・・・私、ホラー系苦手なんだけど。




「ねぇ、実乃里?最初はさー、やっぱりラブストーリーじゃない?」





最初からホラー見ようとする実乃里を止めるけど、もう映画は始まっている。




「沙代、怖いの?」




鳳駕がニヤニヤ笑ってくる。




隣で実乃里も笑ってるし。




2人とも私がホラー系苦手なの知ってるくせに。




「仕方ないからお兄ちゃんが助けてあげますよー。沙代ちゃん。」




「そーだよー!実乃里様が助けてあげますよー。」





兄妹揃ってなんなのよ!!





だけど、やっぱり映画は最初から怖くて、左手でクッションを持って、右手で鳳駕のスウェットの裾を掴んだ。





鳳駕に笑われたけど仕方ない。




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