「先輩、甘えるってなんですか?」
「違う人みたい。」
「実乃里ーー!ネクタイどうやって結ぶのー!?分かんない!!」





私の部屋で一緒に制服に着替える。





間違って実乃里の制服と私の制服が逆に届いたみたいだから。





私の方がちょっとだけ実乃里より背が高いからスカートの長さが違う。




「ちょっと待ってー!今髪の毛直してるから!!」




鏡の前から動かない実乃里。




あぁーーー!!





時間ないのにどうしよう!!




「2人ともー?入るよー?」




部屋をノックして鳳駕が入ってきた。




「あっ、お兄ちゃん!!マジでナイスタイミング!!沙代がネクタイ結べないって言ってるからやってあげて!!」




「そうなの?ネクタイ貸して。」




いつもなら出来ないのー?とか言ってからかうのに今日は何も言わない。





「今日は、ネクタイも結べないのーってからかわないの?」





ネクタイを結んでくれてる鳳駕にこそっと言う。






「あははっ!俺だってそこまで意地悪じゃないよ。今日は入学式なんだから、普通に祝福しますよ。」





また大人鳳駕だ。






「よし。いいよ。」





「ありがとう。」





「どういたしまして。あっ、俺先に学校行くな!!遅れないで来いよっ!!」





そう言って部屋から出て行く鳳駕。




「よし!!出来たーー!!私達も行こっか。」





「うん。そうだねっ!!」




新しい制服に初めてのローファー。





初めてってやっぱり緊張する。




学校までは歩いてすぐだから遅刻することはない。





「「行ってきまーーーす!!」」




実乃里と仲良く学校に行く。




「同じクラスだといいねー。」




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