「先輩、甘えるってなんですか?」
「・・・・そっ、かーー。良かったーー。」




「え?なに?心配で待っててくれたとか?」




図星すぎて何も言えない。




「ふっ、ありがと。っていうか、明日沙代テストじゃないの?」





「そうだけど、その、・・・・・あっ、実乃里がコンビニ行っちゃったから仕方なく鳳駕の帰りでも待っててあげようかなーって。」





「ふーん。何回もスマホで時間確認して?」





「見てたの!?・・・・・最悪。」




見られてたことが恥ずかしくて、私は家の中に入ろうとする。




そして、くるっと回って鳳駕の方を向いた。





「おかえり。」




鳳駕はふっと微笑んで、




「ただいま。」




そう言って中に入った。




実乃里の部屋に戻って、勉強を再開しようとすると、鳳駕が部屋着に着替えて中に入ってきた。





「ちゃんとお出迎えしてくれた沙代ちゃんに教えてあげようかねー。」





なーんて言いながら隣に座る。





「向かい側に座ってよ。」




「実乃里座るもん。ほら、どこやるの?」



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