「先輩、甘えるってなんですか?」
「これだけど・・・・・鳳駕はやらなくていいの?」




今帰ってきたばっかりなのに、疲れないのかな?




ただでさえ緊張すると思うんだけど。




「3年はテストありませーん。・・・・・大丈夫だよ、疲れてるけどこんぐらいの勉強なら教える気力あるから。」




私の心を読んだみたいに返された。




無理させない程度に今日はやろう。




「じゃあ、お願いします。」




「はいはい。」




鳳駕が丁寧に教えてくれたおかけでずっと分からなかったところが分かるようになった。




やっぱりこういう所はさすが。




「ありがとう。教えてくれて。」




参考書をリュックに詰めているとドタバタと階段を駆け上がる音が聞こえる。





「ただいまーー!あっ、お兄ちゃんもおかえり。」





「・・・ただいま。お前テスト大丈夫か?」





「大丈夫大丈夫ー!」




実乃里がコンビニの袋を机の上に置いてベッドにダイブする。




まじで実乃里大丈夫かな?




「あっ、そうだっ!」




思い出したように実乃里が飛び起きた。




「さっきお母さんに言われたんだけど、明日の夜遅くなるって。金曜日だから仕事片付けてきたいんだってさ。」




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