「先輩、甘えるってなんですか?」
まだかなー。



と思っていると、たんたんっ、と規則正しい足音。




もしかしてと振り返ると、





「お待たせ。行くか。」





「うん。」




クスッと微笑む鳳駕の姿。




私はバックを肩にかけて、鳳駕の元へ行く。




「テストどうだった?」




「教えてもらったところ出たよ。ラッキーって思った!」





「そっか。良かったな。」





ん?




なんか、鳳駕の言葉に元気がない。





気のせいかな?





校門の外に出て、花火会場となっている公園まで歩く。




「沙代、こっち来て。」





そう言って私の肩を持って、鳳駕は車道側に寄った。




・・・・・・さりげなくやる動作に私はなんて反応したらいいか分からない。




でもとりあえずお礼言えばいいかな。





「ありがと。」




「ん。」





いつもならからかってくるはずなのに、今日は何も無い。





絶対おかしい。




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