「先輩、甘えるってなんですか?」
「鳳駕、なんかあったの?なんか、いつもと違って気持ち悪いよ。」




「そんなにはっきり気持ち悪いって言っちゃうの?・・・・まぁー、なんでもないよ。」




「嘘。」




「嘘じゃない。」




どうやっても教えてくれない。




こういう時の鳳駕は絶対私に言ってくれない。





仕方ないから話してくれるまで待つか。




屋台の間を歩いていると、りんご飴を売っている屋台があった。





「鳳駕待って。りんご飴食べたい。」




「お前それ好きだよな。」




そんなこと言いながらも立ち止まってくれた。




「おじさん一つ。」




「はいよー。」




お金を出そうとすると、先にスッと鳳駕が払ってしまった。




「鳳駕?」




「ほら、受け取れ。」




奢ってもらっちゃた。




「ありがと。」




「ん。」




っていうか、今日は私が奢る日なのに。




こないだのお礼しなきゃ。




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