「先輩、甘えるってなんですか?」
私はバスタオルを持ってお風呂場に行く鳳駕の手をぎゅっと引いた。




なんでかな。




勝手に身体か動いた。




「ん?どうした?」





止めてからなんだか、恥ずかしくなって私は下を向いた。





でも、





「・・・・・先輩みたいに、素直になれる?」





私の口から出た言葉。





照れ隠し?恥ずかしさ?





分からないけど、先輩って言ってしまった。





私がじっと鳳駕を見ると、鳳駕は私を見て言った。





「沙代が俺に助けを求めればね。」





ちょっとだけ意地悪そうな顔で言った鳳駕。





私が、助けを求めれば。





それは、素直な気持ちを言えってこと?





鳳駕はそれだけ言って、タオルを置きに行ってしまった。




私は1人ソファーに座った。





素直になること。





私が一番出来ないこと。





いつか、そんな自分から変われることが出来るのかな?





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