「先輩、甘えるってなんですか?」
実乃里の騒いだ声を聞きながら私ははこの中に紙を入れた。




「これで全部だなー。集計するから少々お待ちをー。」




委員長と副委員長が統計している横で、実乃里は頭抱えてじーーっと見てる。





そんなに見たって変わらないのに。





「はい、出ましたーーー!!1位はーーー、お化け屋敷!!」





「「「「「ウェーーイ!!」」」」」




「うわーーーーーーっ!!」





クラス中の歓声の中に実乃里のショックな叫び声が混ざる。





「でわでわ、何のお化けになりたいか考えてくださーい。被った場合はシフト変えたりするので大丈夫でーす。」




私は実乃里のことを引っ張って、自分の席まで連れてきた。





「実乃里ー?ほら決めよー。」




「だってーー。」





「ほかのクラスもやるかもしれないじゃん。ね?」





「それは無いよー。お兄ちゃんが被らないようにしてるって言ってたもん。」





ありゃりゃ。




< 73 / 191 >

この作品をシェア

pagetop