「先輩、甘えるってなんですか?」
廊下には誰もいなくて、私と鳳駕だけ。




「先輩は何もしなくていいんですか?」





「んー。俺らもう終わったから。ちなみにカフェね。沙代ちゃん来てくださいよー。」





「気持ち悪い。先輩こそ来てくださいよー。お化け屋敷。」





私が立ち上がってそう言うと鳳駕が笑った。





「いいよー。でも、お化け苦手なのにお化け屋敷はちゃんと作るんだなーって思って。」





「そりゃ脅かすのは怖くないから。」





「確かにね。沙代はなんの格好するの?」





「明日まで秘密ー。」





「えぇー、ケチ。」




壁におっかかりながら鳳駕と話していると、





「鳳駕くーーん。手伝ってもらっていいかなー?」




髪の毛がふわふわしているかわいい系の先輩がこっちに向かって手を振る。





「今行くよー。」





そう言って鳳駕が手を振り返す。





< 76 / 191 >

この作品をシェア

pagetop