「先輩、甘えるってなんですか?」
「じゃあ、またな。」




鳳駕が私の頭にぽんっと手を置くと、そのまま歩いていった。




なんでかな。




こんなこと今まで感じたことない。




私の横を通り過ぎると、ぎゅっと胸が痛くなった。





「え?何だろ。」




締め付けられるみたいな感じ。





「風邪、引いたかな?・・・・・とりあえず、準備しなきゃ。」




でも、だんだん胸の痛みは消えていつも通りに戻った。





ほんの一瞬。




チクッと痛んだだけ。





「気のせいかな。疲れてるからかも。」





「沙代ちゃーん!衣装出来たよー!」





「はーい!今行くね。」





友達に呼ばれて作業を代わってもらった。





作ってもらった衣装はとっても綺麗でびっくり。




「沙代ちゃん大人っぽいから黒を多めにしてみましたー。それと、ここのスパンコールがオススメ。着てみて!!」




「ありがとう。凄く綺麗。」





空き教室で着替えると、サイズもぴったりで凄く歩きやすい。





「どうかな?」




「うん!!似合ってるー!!さすが私ね!!」





「本当だね。さすが!ありがとう。」





「どういたしまして。明日、楽しみだね。」





「うん。」




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